まちづくりボランティアミーティング2025に参加しました
こんにちは、サンクゼール財団です。
2025年10月22日、私たちは「まちづくりボランティアミーティング2025 信州の未来をともに描く大作戦会議!」に参加しました。
子ども食堂や地域の居場所づくりに取り組む方々、そしてその活動を支える社会福祉協議会、NPO法人、企業など、さまざまな分野における情熱を持った人々が集まりました。
食を通じた支援や地域の支え合いの仕組みについて熱く語り合った、その学びとつながりの一日をお届けします。
まちづくりボランティアミーティング2025 概要
日時:2025年10月22日(水)
会場:塩尻総合文化センター
主催:まちづくり・ボランティアミーティング2025実行委員会/社会福祉法人長野県社会福祉協議会/社会福祉法人長野県共同募金会
共催:社会福祉法人塩尻市社会福祉協議会
主な内容:
①基調講演「子どもの居場所づくりは多世代がつながるまちづくり」(認定NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク代表 栗林知絵子氏)
②分科会
1 地域で育む子どもの居場所活動 継続の秘訣を考える
2 若者が描く未来を応援したい!(※開催なし)
3 「地域活動を支える」共同募金・社協会費の未来を考えよう
4 フードバンクの広域連携を、本気で考える
5 企業・NPOと取り組む災害支援ネットワークづくり
地域に広がる“おせっかいの輪”
基調講演:「子どもの居場所づくりは多世代がつながるまちづくり」
豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長・栗林知絵子氏による基調講演が行われました。
栗林知絵子氏
自他ともに認める「おせっかいおばさん」として、子ども食堂や無料学習塾など、子どもたちの居場所づくりを実践。
「子ども食堂全国ツアー」の代表も務め、地域に根差した子ども食堂を広める活動や、子ども食堂を支える運営基盤づくりにも取り組んでいる。
豊島区で「暮らし」「学び」「遊び」「おせっかい」を軸に、子どもを中心とした居場所づくりに取り組む同団体。
2012年の設立から、コロナ禍、外国ルーツの子どもの増加など、地域の変化に寄り添いながら活動を続けてきた歩みについて、講演されました。
とくに印象的だったのは、栗林氏が語った次の言葉。
「『月1回の子ども食堂では貧困対策にならない』と言われることもありました。ですが、子ども食堂の本質は“地域の中で人と人がつながること”だと考えています。」
いくつかの子ども食堂を訪問する中で、「自分たちの活動は本当に困っている人の力になっているのだろうか」と不安や迷いを抱えながら活動されている方に出会ってきました。
そのような思いに寄り添うように、栗林氏は、子ども食堂という“居場所”を通して地域に関わりが生まれ、子どもたちを大切にし、見守る土壌が育まれていくことの大切さを語られました。
この言葉に、会場の多くの参加者が深くうなずかれていました。
この基調講演の終了後、分科会が開催されました。 当財団は、第一分科会と第四分科会に参加しました。
第1分科会「地域で育むこどもの居場所活動 継続の秘訣を考える」
第1分科会では、地域で子どもの居場所づくりに取り組む方々が集まり、「活動を続けるために何が必要か」をテーマにした2つのグループワークが行われました。
どのグループからも、共通する切実な課題が明らかになりました。
グループワーク①:活動者が抱えるリアルな悩み
最初のグループワークでは、各団体が日頃直面している課題を共有。
出てきた声は、驚くほど共通していました。

・高齢化:担い手が減り、運営負担が特定の人に集中してしまう
・人手不足:調理・送迎・企画など、当日の作業が重い
・資金の継続確保:助成終了後、活動費の見通しが立てにくい
・場所の問題:使える場所が限られ、家賃や確保が難しい

「同じ悩みを持っている人がいて元気がでた!」という声も。
グループワーク②:続けるための“仕組み”を考える
後半のグループワークでは、「地域で子ども食堂を支える仕組みをどうつくるか」をテーマに意見を出し合いました。

〈とくに多かった意見〉
・資金・人・場所の3つが、どの団体にとっても最大の課題
・助成制度や企業支援にアクセスする情報が「行き届きにくい」
・活動を立ち上げる人は多いが、「続けるための支え」が圧倒的に足りない
・相談できる相手、ノウハウを共有する相手がいると継続しやすい
今回のグループワークを通じて見えてきたのは、どの団体も同じ悩みを抱えながら、それでも子どもたちのために活動を続けようとしているということでした。
資金・人・場所――どれも一団体では解決が難しい課題。
だからこそ、情報が届く仕組みや、団体同士がつながる場づくりが欠かせません。
第4分科会「フードバンクの広域連携を、本気で考える!」
第4分科会は、長野県内におけるフードバンクの広域連携がテーマ。
県内にはフードバンクの役割を担う団体がいくつかあるものの、現状ではそれぞれが独立して活動しているため、食品の流れの見える化や効率的な分配が難しいという課題があります。
今回の分科会では、先進事例として特定非営利活動法人新潟県フードバンク連絡協議会(以下、新潟県フードバンク連絡協議会)の取組みを学びながら、長野県での今後の可能性が議論されました。
県内の現状
まず共有されたのは、長野県のフードバンクを取り巻く課題です。

・寄付食品の受け皿が各団体に分散している
・そのため、県全体で「どれだけの食品が、どこからどこへ流れているか」が把握しづらい
・倉庫や冷蔵保管などの設備、人手不足
・遠方の拠点へ取りに行く必要があり、子ども食堂側の負担がある
「それぞれが一生懸命に支援しているのに、繋がらない」というジレンマが生まれやすい現状が語られました。
新潟県の先進事例
続いて、新潟県フードバンク連絡協議会から、広域連携の実例が紹介されました。
中核となる1団体と、29団体の地域団体の合計30団体からなる新潟県フードバンク連絡協議会。
中核団体が窓口となり、食品寄付の受付・分配を行うほか、活動資金の獲得を担い、地域団体の負担を極力軽くしています。
「子どもの笑顔のために」という共通した志のもと、エリアや団体に捕らわれない連携が生まれている、と語られました。
長野県にとってのヒント:まず“調査”と“対話”からはじめる
分科会では農林水産省から、食品アクセス総合対策事業の補助金について説明がありました。
この補助金は、フードバンクの連携体制づくりに向けた、地域の現状や課題の調査に活用できるもの。長野県のフードバンク連携を進める上で大きな後押しになる可能性があります。
会場にいた中間支援団体や社会福祉協議会の方々からは、「こんな補助金があるのか」「まず調査から始めてみたい」という前向きな声も聞かれました。
まとめ
今回の講演会と分科会を通して、地域で子どもや食を支える活動は、一人一人の思いや行動によって成り立っていることを改めて実感しました。
活動の継続には「資金・人・場所」という共通の課題がある一方、参加者同士が悩みを共有する中で、前向きな気づきやつながりが生まれていました。
また、フードバンクの分科会では、「連携することで支援がより届きやすくなる」という大きな可能性も感じられました。
サンクゼール財団としても、今回伺った声を大切にしながら、地域の活動が無理なく続いていくよう、これからも支援を続けていきたいと思います。


