第1回助成事業 助成先レポート。活動現場に訪問しました(NPO法人えんまる)
こんにちは、サンクゼール財団です。
2025年12月17日に第1回助成団体の一つである「NPO法人えんまる」(長野県長野市 以下「えんまる」)を訪問しました。
えんまるは、生活に困難を抱えるご家庭を対象に「こども宅食えんまる便」を実施しています。月1回、食品詰め合わせセットを個別に届ける取り組みで、単に食品を届けるのではなく、訪問そのものを「つながりづくりのきっかけ」と捉えているのが特徴です。
今回の訪問では、この個別配送の準備現場を取材しました。
※2025年8月に、えんまる代表の岩間ご夫妻にお話を伺い、活動への思いや設立の経緯について詳しく取材しました。その際の記事はこちらからご覧いただけます。
NPO法人えんまる 概要

【主な活動地域】長野県長野市
【事業内容】「困っている親御さんと子どもを支援し、地域社会に貢献する」ことを目的に、NPO法人えんまるを設立。2018年には長野県で初めて訪問型病児保育事業を開始。
新型コロナウイルスの影響により、困窮や孤立の中でSOSを出しづらくなっているひとり親世帯の存在に危機感を抱き、2020年8月より「こども宅食えんまる便」を開始。食料配送をきっかけとしたアウトリーチ支援に取り組む。現在は55世帯・170人に対し、毎月食料を届けている。
【ウェブサイト】https://enmaru.net
【Instagram】https://www.instagram.com/npoenmaru_takushoku/
”気持ちを届ける”準備作業
準備作業の会場となるのは長野県立大学。同大学のこども学科は、えんまると共同で「こども宅食えんまる便」の活動に取り組んでおり、この準備作業も大学施設内で、えんまるのスタッフと学生が一緒になって進めています。
この日は41世帯分のセットを作成し、後日準備する14世帯分と合わせて、合計55世帯に届ける予定とのことです。

学生ボランティアの皆さんを中心に、手際よく準備が進められていきます。
慌ただしく動き回りながらも、会場には楽しげな笑い声が絶えず、和やかな雰囲気が広がっていました。

その思いを込めながら、見栄えにも気を配って丁寧に詰めていきます
子どもたちに“うれしい思い出”を
取材日がちょうどクリスマス前だったこともあり、この日のセット内容には、いつもより少し特別な品が加えられていました。まず目を引いたのは、ホールのクリスマスケーキ。この取り組みは、ひとり親のお母さんたちから寄せられた声がきっかけで始まったそうです。

クリスマスは、子どもが学校で友だちとプレゼントやケーキの話をするので、つらいです…

丸いケーキは知っているけれど、食べさせてあげたことがなくて…
そんな切実な思いを受け、「せめてクリスマスだけでも特別な体験を届けたい」と、えんまるでは毎年ホールケーキの配布を続けています。 さらに今回は、サンクゼール財団の助成金で購入したシャンメリーもセットに添えられ、より一層クリスマスらしい、華やかな詰め合わせになっていました。

また、学生の皆さんが手作りしているという お誕生日カード も見せていただきました。
その子の好きなものに合わせてデザインを工夫し、一つ一つ心を込めて作っているそうです。支援を受け取るご家庭に寄り添う温かい思いが伝わる取り組みに、こちらまで胸が温かくなりました。

「少しでも喜んでほしい」という想いが伝わってきます
こうして丁寧に準備された食品は、えんまるのスタッフが一軒一軒ご家庭を訪問し、直接手渡しでお届けします。
実際に受け取ったご家庭からは、たくさんの喜びの声が寄せられているそうです。

今年はケーキなしの予定だったので、本当にありがたかったです。子どももすごく喜んでいました

こんなホールケーキやお菓子をいただけるなんて思っていなくて、息子もびっくりしていました

こうした声から、今回の支援が子どもたち、そしてご家族の喜びにつながっていることがよく分かります。
えんまるの配送は、単に食品を届けるだけの活動ではありません。困りごとを抱えるご家庭を孤立させないよう寄り添いながら、子どもたちの体験格差を少しでも埋めていく…。
そのような心理的な側面にも目を向けた、温かなサポートが行われていました。
おわりに
今回の訪問を通じて、えんまるの活動は単なる「モノを届ける支援」ではなく、ご家庭とのつながりを生み、寄り添い続ける支援 であることを改めて感じました。
代表の岩間さんは、「悲壮感があっても仕方ないので、明るく楽しく活動しています」と笑顔で話してくれました。
以前のインタビューでも活動の裏側にあるご苦労をお話されていましたが、実際の現場には想像以上にさまざまな大変さやトラブルがあるはずです。それでも、一つ一つの支援を前向きに、楽しみながら取り組まれている姿が印象的でした。
受け取る方の気持ちに寄り添った丁寧な準備作業、そして食品や手作りのメッセージカード一つ一つに込められた思い。
そのすべてが、ご家庭に安心と笑顔を届ける力になっているのだと実感します。
同時に、「食」を通じた支援にはさまざまな形があり、その柔軟さや可能性の大きさも改めて感じました。
サンクゼール財団は、これからも食を通じた支援に取り組む団体のみなさまを応援し、愛と喜びのある食卓が、少しでも広がることを願って活動を続けてまいります。
\NPO法人えんまるのブログも是非ご覧ください!/

